山代温泉から1.5時間、永平寺で背筋をぴしっと

山代温泉で迎える朝。むくりと起きたら、いそいそと温泉へ。 

この朝入った温泉は、浴場の壁に九谷焼が飾られた「九谷の湯」。 

金沢に来たぞー、という気分を満喫しながら朝を過ごせました。

ほっこりあったまったら、今日はちょいと足を伸ばして、お隣・福井県の永平寺へ。 1泊旅行で県をまたぐのって、スケジュール的に厳しいのでは?と思うかもですが、 なんと加賀温泉郷⇔永平寺間は直通バスがあり、 1.5時間で永平寺の参道前まで送り届けてもらえるのです。 


というわけでいってきました、永平寺!! バスは参道の入り口近くで停車。 参道の両脇には、お店がずっと並んでて、買い食いやお土産選びで遊べます。 

草団子ー。 

お揚げとお味噌ー。七味をプラスしたらさらに美味。 もしゃもしゃ買い食いしながら歩くので、やっぱり時間がかかる 笑 

少し歩くと、永平寺の入口が見えてきました。永平寺は、禅宗・曹洞宗の大本山。

鎌倉時代、道元が開山したお寺で、 高校日本史で習って以来、一度は来てみたかったお寺の1つ。

(高校時代、同じ日本史選択の友人と 「いつか山川の教科書のページ順に旅しよう!」と約束したのは良い思い出 笑) 

境内に入ると、大きな木々が立ち並ぶ参道が続いています。 紅葉の季節には早かったけど、少しずつ色づき始めている枝も。 

種田山頭火の碑文もありました。 晩年、山頭火が曹洞宗に入門されたそうで、そのご縁のようです。    

順路通りに進んでいくと、最初に見ることができるのは「傘松閣」。

1930年建築当時の天井絵を修復してはめこんだ「天井絵の大広間」が有名です。

花や鳥などを描いたその絵の数、なんと230枚! 

これらは当時の著名な画家144人によって描かれたもので、どれも基本は植物の絵なのですが、 

そのうち5枚だけ、絵の中に鯉・獅子・栗鼠が隠されたものがあり、 

その絵を探して祈りを捧げると、願い事が叶うといわれているのです。 

獅子発見! しばらく、絵の中の動物探しに没頭。

天井を見すぎて首が痛くなりました 笑。 

結果、Iちゃんはすべて発見したそうですが、私は栗鼠だけ最後まで見つけられず。無念…! 


天井絵を見たあとは、仏殿や法堂を見学。 

お寺の中には、現在も修行に励む雲水さんがたくさんいらして、 そこかしこで、お勤めをしている姿とすれ違います。 

修行のあいだは「日常のすべてが修行の場」で、 食事、入浴、就寝etc...、あらゆる場において永平寺特有の作法を叩き込まれ、 「はい」「いいえ」以外の言葉を口にしたり、音を立てたりすることも禁じられるとか。 

確かに、口を開いている雲水さんは一人も見かけませんでした。 境内は、どこも塵一つ見当たらないくらい美しく磨かれていました。 これも、雲水さん達が日々の修行の中で丁寧に掃除をされているからなんでしょうね。

仏殿前。ここはだいぶ木が赤く色づいていました。 

山寺なので、階段が多いです。 

彫刻も細かい…。

しばらくすると、山門が見えてきました。 400年近く前に建てられた、永平寺最古の建築物です。

ここは、普段は人が通らない、住職のみが通れる神聖な門。

修行僧も、入門するときだけはここを通れますが、 扉が開くまで真冬でも何時間も待たされ、

厳しい禅問答が行われた末にようやく入れる、 やはり特別な門なのだそうです。 

ぐるっと回って参道まで戻ってくると、永平寺川に出ました。 

長い年月をかけてこけむした川辺には、龍の口が。 どこにあるかわかりますか?

じゃん。正解はこちら。ここまでなるのに、どのくらい時間がかかったのでしょうね。


さてさて。これにて永平寺の参拝は終了!気がつくと2時間も時間が経っていました。 うーん。できればもう少しゆっくり、この空気感を堪能したかったです。 参拝中何度も感じたのですが、 居るだけで背筋がのびるような、澄んだ空気に満ちた場所でした。 俗世と隔絶された山深い場所という土地柄だったり、きれいな空気と水に囲まれた環境だったりもあるのですが、 あれはきっと、雲水さんの日々の修行の積み重ねが作り出した、特別な空気だったんだろうな。 


そんな余韻に包まれながらも、 帰りのバスの時間が迫ってきてたので、 近くの食事処でお昼にすることに。 


 二人で頼んだのは、永平寺そば。 

それから胡麻豆腐。 きれいな水に恵まれた場所ゆえの、名物料理2品でした。


ごはん後は、Iちゃんは京都、私は東京へと向かうべく、 それぞれ別のバスに乗車。

 短い時間だったけど、加賀温泉1泊旅行はこれにて終了! 

土日だけでも遠出できて、こんなに充実した時間が味わえるんだ!と実感することができた旅でした。 これも気心の知れた友達が一緒だからこそ、かな。 そんな2人は、帰宅してすぐ「次はここ行きたい!」と、次回の旅行案を送りつけあう貪欲さを発揮。 行きたいとこ、やりたいことは、まだまだ尽きそうにありません 笑

よりみちのいいわけ ※工事中

英田南のデザイン/アート/工芸/雑貨を求めて旅する日記。★オランダ&ベルギー日記更新中 ★ブログの移転作業中のため、一部記事が歯抜け状態です(スミマセン…)1月には移転完了の予定です。

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